灸の種類

前回、灸と「もぐさ」の説明をしました。
簡単に言えば、灸は「もぐさ」を燃やして行う、温熱刺激治療の一つです。
以下では、その手法である「灸」について説明します。

灸の種類

有痕灸

灸は、元々は、皮膚の上に直接もぐさを据える直灸です。
このやり方は多くの場合、灸痕が残るので「有痕灸」として分類される場合が多いです。
灸痕で敬遠される方が多いです。

無痕灸

この「有痕灸」と対になるのが「無痕灸」、文字通り灸痕を残さないやり方です。
この「無痕灸」は、灸痕を残さないので初心者受けが良く、最近の主流であり、多くの種類があります。

知熱灸
形としては直灸と同じですが、熱を感じるとすぐ灸を取る形です。

棒灸
中国でよく行われている方式で、棒状の器具の中でもぐさを燃やし、その輻射熱で温める灸です。

灸頭鍼

鍼と灸を組み合わせたもので、鍼の根本でもぐさを燃やして鍼ごと温める方式
患者が動くともぐさが落ち、かなり重い火傷になる場合があり、注意が必要です。

隔物灸
無痕灸の基本的な形態で、もぐさと皮膚の間に何らかの介在物(生姜、大蒜、桑の葉、塩など)又は空間を設けて行う方式です。
介在物より生成される成分の効き目もあるとのも言われています。
代表的な隔物灸に、以下のものがあります。

台座灸

筒状の穴の開いた台座を介在物とする隔物灸の一種。
現在、最も一般な灸です。

箱灸

筒状の箱の中でもぐさを燃やし、その輻射熱で患部を温める方式
他の灸に比べ、面で温め、且つその温度も低いため火傷の危険性も低いです。

三村鍼灸院では、上記の灸の内、台座灸箱灸を行っております。